キッチンカーは賑やかしなのか
開業初期にキッチンカーで出店場所を探している時から...
イベントの募集に応募して出店させてもらっている時から...
わずかに違和感に感じることがたまにあった。
たまにイベントの主催者様や場所を提供するオーナー様から、
「キッチンカーを賑やかしの一環として呼ぼうとしている」
と言われることがある。
決してこの言葉を放った主催者様や場所提供者様は悪気がある言葉だとは思っていないのだろう。
でもなぜだかこの言葉を言われた時に、私の中では心の中で何か引っ掛かるものがあった。
確かにキッチンカーを呼ぶとその場は賑やかに映る。
イベントでは今や必須の存在となり、華やかさに花を添える。
ただ私が思うのは、
その「賑やかし」の言葉の裏には、「主役は他にいる」という意味が暗に含まれいることを指す。
「賑やかし」という言葉の意味を調べると、
「賑やかし」とは、
「賑やかにする」こと、または「そのためにいる物や人」を意味します。
また、「つまらないものでも、いれば数として入るので、ないよりはましだ」という意味合いで使われることもあります。
その他の意味合いとして、「枯れ木も山のにぎわい」ということわざにもあるように、たとえ不十分でも、ないよりはましだという意味でも使われます。
キッチンカーは決して主役ではなく、あくまでサブキャラ的な存在なのである。
きっかけとなった体験
そもそも、この記事を書こうと思ったきっかけは、
先日当運営として、驚くべき対応をされたからだ。
私は今「わたあめ屋さんのキッチンカー」の活動の他に、
「場所作りプロジェクト」と称し、
自らイベントを主催したり、
キッチンカー事業者様と場所を提供してくれる方、イベントでキッチンカーを呼びたい主催者様をつなぐ活動をしている。
そこで、先日このホームページの問い合わせフォームを通し、とあるペットショップからイベントを開催したいので、
キッチンカーを呼んで欲しいとの依頼があった。
開催日まであまり日数がなかったが、なんとかご協力したいと思い、引き受けた。
そこで当運営に登録して頂いているキッチンカー事業者様に呼びかけをした。
日数が短いにも関わらず、希望の台数以上の沢山の応募があった。
主催者様の期待に応えることができ、一安心したところだったのだが、
主催者様に出店者が決まったことの連絡をしたことろ、
思いもかけない、返答があった。
それは、
「もう他に出店するキッチンカーが決まったので、キャンセルさせてほしい」
とのことであった。
私は一瞬何を言っているのか理解できなかったが、
それは、当運営に依頼しておきながら、他にも依頼をかけていたということなのだろうと推測する。
イベント主催側からするとキッチンカーを集めたい一心でなりふり構わない行為だったのかもしれない。
しかし、キッチンカー事業者様も他の予定を空けて今回このイベントに応募して頂いており、
決まってからのキャンセルは信頼を失落させる行為につながる。
それなのに、平然とキャンセルと言われたことに愕然としたのだ。
「あまりにキッチンカーの存在を軽くみていないか」
私は、キッチンカー事業者であり、また、キッチンカーを主役にしたイベント主催者でもある。
だから、余計にこういう何か蔑ろにされた行為には愕然とさせられたのだ。
キッチンカーは決して賑やかしではない、主役になれる存在なのだ
近年、キッチンカーを開業される方が増加傾向にある。
とあるキッチンカー製作会社の話では
「キッチンカーが売れすぎで車両が足りず、販売してくれる事業者様を探している」というほどだ。
そういう事情もあり、イベントでキッチンカーを呼べばすぐに集まるだろうと安易に考える主催者様もいるのかもしれない。
そうなると必然にキッチンカーの存在を軽くみられることにもつながる。
言葉で出さなくても、態度でそういうふうに感じる時もある。
キッチンカーも運営する事業者にとっては「大事な仕事」である、
それこそ生活がかかっているのである。
私もこの5年間、必死で「わたあめ屋さんのキッチンカー」をやってきた。
大変なことも色々あったが、今では欠かせない立派な生活の柱になっている。
開業してから徐々に、イベントにも呼ばれるようになった。
今出店している九州・沖縄遠征では、キッチンカーは1台だが、そのイベントの大事な部分を担っている。
キッチンカーを楽しみに、当店のわたあめを楽しみにイベントに足を運ばれるお客様もいる。
そう、
キッチンカーは主役になれる存在なのだ。
「キッチンカーでその地域を盛り上げたい」
「キッチンカーが活躍できる場所を作りたい」
そんな想いから、「キッチンカー場所作りプロジェクト」はスタートし、
「キッチンカー美味いもんマルシェ」もスタートした。
次回11/29に開催するのは記念すべき「第10回目」となる。
こうして続けてこれたのも、
場所を提供していただけるオーナー様
参加していただけるキッチンカー事業者様
ご来場いただけるお客様
の方々のお陰です。
そこには、本当に感謝しかありません。
だからこそ、今回の一件には思わず筆を取らずにはいられませんでした。
改めて、真摯に信頼を大事に今後も活動をしていきたいと思います。
今まで支えて頂いた皆様、本当にありがとうございます!
これからもよろしくお願いします!
